1. HOME
  2. ブログ
  3. 副腎白質ジストロフィー(ALD)

副腎白質ジストロフィー(ALD)

いつからこの病気になったのだろう

ざっくり5年前(2015年程度)くらいかなぁ。Google Calendarを遡ると2015年10月23日に泌尿器科を受診した記録が残っていた。仕事中におしっこががまんできなくなったり、夜尿症で悩み泌尿器科を受診したことから始まる。過活動膀胱と診断されるも(症状としては間違ってはいない。)合う薬に出会わず、2017年頃も泌尿器科の記録が残っていた。泌尿器科を転々としていた。

仕事中に困ったことはトイレが近くに無く「立ち小便」したことや、客先に訪問後すぐにトイレを借り、お客さんからクレームになったこともあったりした。

過活動膀胱の運動として勧められた、骨盤底筋体操を試みるも、そこに意識して力を入れることが難しいと感じていた。

成人で発症する場合には歩行障害を主徴として知覚障害、尿失禁、インポテンツなどをきたし知能低下をきたさない慢性の経過をとAdrenomyeloneuropathy(AMN)←これです!

ランニング中に鎖骨骨折

2018年おそらく3月頃、ランニング中に何もないところでつまずき、転倒して鎖骨を骨折する事態が起きた。(整形外科に1ヶ月の入院。)

泌尿器科を転々をしていた、4つめくらいに2019年3月ごろ受診した大工町すぎえ腎泌尿器科・内科で、しゃがんでから立ち上がることがしんどいと話すと、他の原因がなにかあるのかもしれないと言われ、少し大きめの総合病院[潤和会記念病院]の神経内科に紹介状を書いてもらい検査入院することとなる。ここで紹介状を書いて詳しく調べたほうがいいと仰っていただいた、大工町すぎえ腎泌尿器科・内科の杉江悟 先生にはたいへん感謝しております。

そこでわかったことは神経伝導検査によりなにかしら脊髄に障害があり伝達が悪いことと歩くことに問題がある痙性対麻痺と診断された。が、根本的な原因が何なのか不明なままであったため、宮崎大学医学部附属病院へ紹介状を発行してもらった。

副腎白質ジストロフィーと診断される。

副腎白質ジストロフィーとはどんな病気なのか?

画像引用元:厚生労働省難治性疾患克服研究事業:運動失調に関する調査及び病態機序に関する研究班

宮崎大学医学部附属病院の神経内科へ 2019年12月23日(初診)

2020年2月11日(検査)
潤和会記念病院の検査データを見る限り原因の特定が難しいかもしれませんが、もしかすると遺伝的なものの可能性があるかもしれませんとのことでした。「検査してみますか?自費で40,000円程度のご負担となります」との事で、検査を試してみることにしました。

2020年5月21日

血液採取の遺伝子検査の結果、指定難病の副腎白質ジストロフィー(副腎脊髄ニューロパチーAMN)であると診断が確定しました。ANM(主に歩行などの下半身の不調)から大脳型へ移行してしまうと植物状態の寝たきり→死に至る可能性があるため、進行を抑えるべく造血幹細胞移植を進められている。(近年の東京大学の研究結果によるもの)プレスリリース文書はこちらから

造血幹細胞移植のリスクと対処療法

造血幹細胞移植に関連する合併症(GVHDなど)による重篤例もあり、適応については十分な検討が必要である。早期の診断と早期の造血幹細胞移植が予後において極めて重要である。AMNや女性発症者の痙性対麻痺症状には対症療法として、抗痙縮薬内服や理学療法を行う。副腎不全に対してはステロイドの補充が行われる(ただし、ステロイドは神経症状には無効である)。

担当医師について

親身になって相談にのってくださっている望月先生の記事を紹介します。一生勉強しても飽きない学問として神経生理学の道へ進まれたそうです。奥様の実家、宮崎に移住されたみたいです!こちらからご覧ください

鷹の選択

鷹の寿命には2段階あります。最初の寿命は35歳です。最初の寿命の時に半分の鷹は死んでしまいます。35歳の時にくちばしと爪が弱くなります。自然界において動物が獲物をとらなければならない時に、くちばしと爪が衰えることは致命的です。もうひとつ、羽も限界が来ます。飛べなくなるということです。鳥が飛べなくなると生きていけません。

35歳の時に、今まで自分が棲んでいたよりもはるかに高い山に登ります。そこには木々がないくらいです。木が生えているところでないと捕食する動物がいません。そこに行ってまずやることは、石にぶつけながら自分の爪を全部折ります。その次に、くちばしで羽を全部抜きます。今度は石にくちばしをぶつけて折ります。この映像を実際に見ると、修行僧のようです。いったん自分の古い爪、羽、くちばしを自分で取り除くことによって、新しい爪、羽、くちばしが生えてきます。

この間、餌はとれません。痩せ細りますが、一種の生まれ変わりの状態になります。たとえ餌がとれないところでも、高い山に登っておかないと自分が敵に狙われます。鷹といっても、動物界の捕食関係の最高峰にいるわけではありません。天敵もいます。天敵に見つからないように高い山に登って、自分の武器である爪、くちばし、羽をみずからいったん全部捨てることによって再生の時期を待ちます。

新しい爪、羽、くちばしが生えてきた鷹は、再び下界におりて70歳まで生きるのです。誰かに教わったことではありません。
鷹は35歳になると、自然に自分の爪やくちばしや羽が寿命に来たことを感じるのです。今まで自信を持っていた爪や羽やくちばしのまま生きていこうとした鷹は、そのまま下界で死に絶えてしまいます。

副腎白質ジストロフィー仲間とつながろう!

少数な難病の副腎白質ジストロフィーと診断された同じ病気の人とLINEを使ってグループトークをしてます。同じ仲間と繋がりたいと思ってますので、Instagram @yuki_kuroda_photo のDMやこの記事などへのコメントなど連絡お待ちしております!
また、特定非営利活動法人 ALDの未来を考える会に入りました。発足の経緯としては、息子が発症した本間さんが立ち上げた患者会だったみたいですが、成人型のため患者本人ですが、大脳型になる前に参加してみました。

特定非営利活動法人 ALDの未来を考える会

近況報告

  • 2020/06/02 宮崎大学医学部附属病院 血液内科初診
  • 2020/09/09 副腎白質ジストロフィーAMN造血幹細胞移植にむけた準備のため検査入院
  • 2020/09/18 検査入院の結果、いろいろな検査がありましたが、造血幹細胞移植は実行できそうとの見解になり、骨髄バンクに登録をしドナーを待つ事となりました。造血幹細胞移植の入院期間は2ヶ月程度となるみたいです。2020/09/23に退院し、ドナーを待つまでの間は普段どおりの生活をする予定です。造血幹細胞移植のリスクもあり、長期入院となりそうなのでそれまで仕事というか、やり残したこと、好きな事をたくさんやりたいと思います。
  • 2020/12/17 宮崎大学医学部附属病院より連絡が入り、ドナーが見つかりましたと連絡があり翌年の2021/01/05 より入院をして骨髄移植を受けることとなった。方法としては末梢血幹細胞移植になるみたいです。ドナー様には感謝いたします!
  • 2021/01/05 入院前に体力をつけておく?的な目的で体重を10キロくらい増やした。意味があるのかはわからないが、現在73kg。肥満気味。どうせ痩せるだろうという感じです。入院生活になると食べられるものも減るかなと思い、好きなものを食べていた気がする。
  • 2021/01/07 しばらくは検査などで、治療は開始しないため、クリーンルームにこもってWordPressの運用やデザインの仕事などパソコンでできることを行って時間を過ごしてます。
  • 2021/01/19 1月5日より入院して、いよいよ移植日が迫ってきました。23日から抗がん剤治療を受け、29日が移植日です。昨日CVカテーテルを右の鎖骨のところに入れて、刺さっているところは当然少し痛いのですが、肩あたりも右手を上にあげることができず、上にあげようとすることが痛いのがちょっと慣れてきて、ブログを書いてみたところです。あと、娘と撮影した、高校の星の軌跡の写真を全紙プリントの依頼と、フォトフレームを注文した。
  • 2021/01/21 CVカテーテル後の肩が上がらない症状も今日になって痛みが無くなってきた。いよいよ明日から点滴が始まるみたいです。現在体重71.1。移植後歩けなくなる人もいるみたいで、不安はあるが乗り越えるのみ!
  • 2021/01/24 抗がん剤の点滴が始まったがまだそんなにきつくは無い。飲み薬も増えた。食事も移植食に変わって、ゆで野菜が多くなった印象。
  • 2021/01/29 夜11時頃から骨髄移植が始まった。大手術かと思ったら、入院している無菌室で行われた。CVカテーテルからドナーさまからいただいた血液を体内へ30分くらいで入れる感じであっけなくおわりました。コロナの影響で面会ができなかったが、母や家族へはオンラインで術後に通話したりした。
  • 2021/03/20 退院して自宅療養となった。GVHDも皮膚のかゆみ程度で想像していたより軽いものだった。
  • 2021/04/08 再度入院となった。なにかのウイルスによるものだった。4/15退院
  • 2021/08/01 元気に過ごしてます。昨年から使い始めたINTEXの大型プールを出して近所の子供達と遊んだ。たまたま隣のけんちゃんもアキレス腱を切って自宅療養期間だったので毎日のように焼き肉をしたりした。
  • 2021/09/01 秋の風を感じるようになった。まだ歩けます。EBウイルスが気になると血液内科の先生は言われつつも数値は入院治療に至るまででは無いらしく経過観察を続けている。足が動くうちにやりたいことをやりたい。
  • 2021/09/20 傷病手当金で生活しているが給与の2/3程度なので、昼食も節約しなければならない。最近は息子のゲーム(FORTNITE)のYouTubeの動画編集担当をしたりしている。子供の上達はすごい勢いがある。息子はスイミングも習っていて、スイミングの上達していく姿をみるのもたのしい。何にしろ小学校高学年ともなると勢いがすごい。コロナワクチンの許可が出たのでワクチンを摂取した。
  • 2022/03/03 お金がいよいよなくなって来たので、車を売却し、維持コストのかからない電気自動車のリーフと乗り換えた。スバルのフォレスター(SG9STI)はいい車だが燃費が悪く、ガソリン原価高騰している昨今では1回の給油でハイオク50L程度を満タンにすると1万円近くかかる。それを月3回位入れるときもあったため、泣く泣く乗り換えた。仕事に復帰してお金に余裕ができたらまた何か面白いMT車がほしいところだ。
  • 2022/03/03 家事の時間を節約するためにガス乾燥機の乾太くんを導入した。僕はトイレに時間がかかるので、その分でプラマイゼロです。これまではドラム式洗濯機を使って選択から乾燥までノンストップで毎日過ごしてきたが、乾燥に時間がかかる割に乾き具合が悪く効率が悪い。ガスの提案を受けていたところリビングの給油の手間がなくなるガスファンヒーターも一緒に導入した。電気で暖かいと話を聞いたダイキンのセラミックヒーターも買ってみたが装置の前にいるぶんには十分暖かいのだが部屋全体は暖まらなかった。やっぱり燃やさない暖房器具は無理だと思った。エアコンも含め(個人の感想。)ガスや石油のファンヒーターは燃やすときに水蒸気も発生するため加湿も燃やすと同時にされているのは意外と知られてないのではないでしょうか?エアコンはそこそこ暖かいが、空気が乾燥してしまうのがデメリット。あとはリーフが充電中に電気を使うので、エアコンとの同時使用となるとブレーカーが落ちてしまう可能性がある。
  • ガスの話から嫁が炊飯器もガスにしたいとのことなのでそうした。確かにガスで炊いたご飯はふっくらと炊きあがっていて美味しい。ガス炊飯器で思ったことは電気は釜にこだわっている圧力釜とか銅を素材に使って分厚くしている釜が高級電気炊飯器のイメージだったのだが、ガス炊飯器はシンプルにアルミの釜だった。そんなに分厚くもないのに、圧倒的に美味しく炊ける。火の力は偉大だ。
  • 病気のことでいうと、A-futureに参加して思ったことは、隣県の患者さんが骨髄移植を受けられず大脳型になられていて寝たきりになられた状態を拝見したときに本当に大変な病気だと思った。私は運良く骨髄移植が受けられなんとか生活をできている現状を考えると今を全力で生き抜いて行かないと行けないと本当に思った。置かれている立場一瞬一瞬を大事にしたい。家庭の主夫活動、PTA活動、仕事、父親として、全てにおいて全力で取り組まないと生きている時間がもったいない。と思った。
  1. 坂口貴子

    発見から検査、治療、その後まで一気読みしました。
    黒田さんが何を想って生きているのか、ほんの少し垣間見れた気がします。

    鷹の選択、想像すると壮絶ですね。
    自殺行為にも見えるその選択しか、新しい爪と嘴を手に入れる方法がない。

    生きるんだ!という強い気持ちを、自分は持てているだろうか?と考えました。

    • KURODA

      コメントありがとうございます!多分人間は切羽詰まったときに生きる気力が湧くのだと思います(^o^)

  1. この記事へのトラックバックはありません。


Warning: Undefined variable $user_ID in /home/c6484773/public_html/toruhito.com/wp-content/themes/avant_tcd060/comments.php on line 98

CAPTCHA


関連記事